「講演」という言葉は自分には似合わないように感じます。
とにかく、同じ現代という時間の中で生活する者として、自分が専門としている知識をお伝えすることで、誰かの役に立つことがあるなら、という想いで時々人前でお話させていただいています。
例えば、10年前の自分が聞いたら「知ってよかった」と思えるように、とイメージしながら、臨床心理学という、実は私たちの生活と直結する理論が沢山盛り込まれている分野の中で、主催者様の要望に合わせながら、準備をしています。
今回(8月30日)は、紫波町に出向き、被災者支援のワークショップで、「今、大切なこと〜人との対話、自分との対話〜」というタイトルでお話してきました。様々な立場の方がいらしていましたが、被災者の方だけでなく被災者を支援する立場の方も多くいらしていました。
メインとしては「喪失体験」をした後の心の動きについてお話しましたが、心のケアについてもポイントを絞ってお話させてもらいました。
あとで会場で、支援者、主催者の方々と交流しながら、お互いに協力できることがまだまだあるように感じました。
心理学の知識をカウンセリングとはまた違った形で活かせる場を頂戴できたこと、沢山の方と知り合う機会をいただけたことに感謝しています。
他にも、企業さんなどの社内セミナーに出向かせていただいているのですが、考えてみると「心理学」に何ができるのか、そこをお知らせしていかないと、こういうことができる、ということに気づいていただけないですね。
社内セミナーなどでは、特にコミュニケーションを中心とした、実践を盛り込んだ内容の講座をすることが多いです。
多くの職場で、上司・部下、同僚とのコミュニケーションの齟齬に悩みを抱えているようです。
「理論」を知っていただくことも大切ですが、「実感」を持つことでも、人間関係の風通しがよくなることもあると思います。
また、問題(悩み)を解決するコツ、物事の捉え方の癖、カウンセリングマインドを知ること…などを軸にいろいろな状況に合わせてお話ができると思います。
カウンセリングで人が変化する時も、集団が変わっていく時も、ある日突然変わるのではなく、少しずつ、気づくかどうか、というくらいの速度で変わっていくことが多いと感じます。そのほうが、着実といえるかもしれません。(なんだか、ダイエットと似ているような気がします…)
私は、カウンセラーとして、やはり「カウンセリング」という時間を大切にしていきたいと思っています。
同時に、そこで積み上げた経験と持っている知識を役立てる場があるのなら、できるだけのことをしたいと思っています。
盛岡心理カウンセリングセンターのホームページにも活動が紹介されていますので、<何か>を感じた方はぜひお声をかけていただければと思います。