2009年10月20日

ふじの原木

CIMG2933.JPG

紅葉狩りはもうシーズンを過ぎてしまったのかもしれないけれど、ご近所の木々の葉が色づき始め、黄緑からオレンジ、赤のグラデーションが美しい季節になりました。

私は、寒いのは少し苦手で、特にも真冬より初秋のほうが寒さを感じやすいので、これからの季節にびくびくしているところです。

とはいうものの、季節の移り変わりには、よいこともたくさん。
実りの秋を迎え、早生リンゴが出回り始めました。
先日は大きな台風があり、被害を受けた木も多かったのでは、と心配しています。多少キズがあってもかまわないので、産直などにはどんどん出荷していただきたいな、と思っています。

ところで、先日新聞で「ふじの原木」が年に一度だけ公開されるという記事を読み、なぜか興味を惹かれた私は、家族と連れ立って下厨川にある果樹研究所まで行ってきました。

一般公開の日ということで、さまざまな試飲、試食、ゲーム・・・等など思っていた以上に賑わいのあるイベントでした。

さて、目的の原木ですが、強い風の中、圃場を約30分ほど歩き、やっと辿りつくことができました。

簡単にいきさつをご説明すると、今は世界一の生産量を誇るふじという品種はほとんどの方がご存知だと思いますが、生まれたのは1939年、つまり70年前に「国光」と「デリシャス」という品種を交配した実から選ばれたのだそうです。

バナナやミカンに押され、リンゴ自体の売れ行きが伸び悩んだ時期、このふじが脚光を浴びてリンゴ農家の存亡の危機を救ったといわれています。

ものの本によると、リンゴは4000年も前からあったと伝えられています。それに比べると、ふじが生まれてから70年。まだまだ新しい品種といえるのかもしれません。

今では世界中にふじの木があるわけですが、そのもととなる一本しかない原木がここ盛岡にあると聞いて、駆けつけたわけですが、それにしても、何がこんなに自分の血を騒がせるのだろう?と、自分自身が不思議な思いでした。

実をいうと、私はとりたててリンゴが大好きというわけでもなく、植物に詳しいわけでもありません。
でもなぜか、その原木を見たくなったのです。
そして、その答えは、原木を自分の目で見ればわかるような気がしていました。

ところが、今こうしてブログを書いているわけですが、どうも、まだまだ自分の本当の気持ちには辿り着けないでいます。

なにかヒントをと思い、先日図書館に行ってリンゴに関する本を探してみましたが、沢山ありすぎて、とりあえず借りたのは「リンゴはとても体にいい!」という内容の健康関連の本でした(健康オタクなものであせあせ(飛び散る汗)

「ふじの原木への想い」に関する超個人的な研究は、もう少し続きそうです。もしかしたら、結構深いかも、という予感もあります。

幼い頃に読んだ本が一冊、結婚前に夫に贈った本が一冊。それぞれ別のものですが、どちらもりんごの木が登場する本でした。

そして、今、河合隼雄氏の「生と死の接点」という本を読んでいるのですが、その中にも何かヒントがありそうな気がしています。



随分中途半端な文章になってしまいましたが、なんとなくでも皆さんにお伝えしたかったことは何かというと、「母性」なんです。

その木の前に立った時、わたしが感じたものはまさしく「母性」でした。
この木から、たくさんの木が分けられ、そして今は病気になり、実もつけず、ただそこに静かに存在している。
それでも、そこにずっといてほしいように思う。
世界中に旅立った子供や子孫たちに、静かに思いを馳せている…私という人間の勝手な想像ですが、そんなふうに感じたのです。



人の感情について考える時、その人に関わった母性や父性についてを知る必要がある場合があります。
私自身の中にも、まだまだ潜んでいるものがあるような気がします。

誰の心にも、このリンゴの木のように、黙って静かに包み込んでくれる場所があると、安心できるのかもしれない。
ふと、そんなことを考えました。
posted by サトウマリコ at 14:43| Comment(2) | ココロ
この記事へのコメント
佐藤さん、こんにちは。

絵本の「大きな木」を連想しました。私はその本のあらすじについてはだいたい知っていて、その内容についてなぜかあまり考えたくなくて、どちらかというと読むことを避けている本です。でも今まで2回読んだことがあって、その感想はまったく正反対のものでした。気持ちが弱っている時とそうでない時だったので大きく違ったのかもしれません。(佐藤さんがご存じなかったらごめんなさい。)

本当にこの時期は体がつらいです。私は中にいろいろ着こんでいます。夏木マリさんがテレビで「朝のりんごは金」と言っていました。りんごで胃腸を整えて、冷えに負けずに冬を迎えたいものです。
Posted by AS at 2009年10月24日 17:47
ASさん、こんにちは。

あたり(?)です。
夫に結婚前に贈ったのが、邦題でいうと「おおきな木」、私が実際贈ったのは原書で「The Giving Tree」でした。

どちらも見比べたのですが、私なりに、英語で書かれた原文を音読した響きが素敵に思えたからです。

ASさんの感想を読ませていただいて、なんとなく、わかるような気がしました。
単純に美しい話ではなく、胸がチクリとするような本に思えます。

私自身、この本のことについて、本当に深くは考えていなかったことに、このブログの記事を書いてから気づきました。

子供の頃読んだ別の本も、やはり、子供を包み込むようなリンゴの木の話だったのですが、この「おおきな木」の方が、今回私が母性を強く意識した理由だと思います。

「冷え」の季節がやってきましたね。
りんごの本を調べたら、皮にこそ栄養がある!と書いてあったので、レンジで簡単焼きリンゴつくったり、朝に半身浴をしたり…。私もいろいろ対策をねっているところです。
お互い、冷えから体を守って寒さを乗り切りたいですね。

そうそう、、ちなみに、夫の感想は、絵本の裏表紙に載っていた著者の顔写真を見て、かなりインパクトを感じたみたいです。。
Posted by サトウ at 2009年10月26日 23:06
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